
レスポンスによると、「新ビッグ3」の定義がまたもやひっくり返った、とのこと。
最新の定義では「GM、トヨタ、ホンダ」と言われていましたが、そこから日本メーカーがドロップ。
新ビッグ3は「GM、VW、ヒュンダイ」の3社である、ということです。
現在、ホンダは新モデルを発表するも北米での販売が芳しくなく、ホンダ自身は「一時的なもの」と考えているようですが、これを競争力低下による慢性的なもの」とする向きもあるわけです。
一方、ヒュンダイと言えば先のフランクフルトショーにおいても、VWのCEOが測定機器をもってヒュンダイの新型車を子細にチェックしたり、ウインカーのレバーを動かしたときに(カクンというスイッチ的名)操作音がせずなめらかな動作を示したことに驚き、同行した技術者に「なぜウチはこれを作れないのか」と聞いた、という話もありますね。
技術者は「弊社にもこの技術はありますが、高価すぎて市販車には採用できないのです」と答えたと言いますが、展示車だからこそそれを使用したのかはイザ知らず、とにかく他社も「脅威」と感じていることは確かですね。
韓国企業は、自国のマーケットが小さいことを早くから理解しており、内需に依存しないセールスを早期から形成してきています。
最近よく問題となる、アップルとサムスンの特許関連もそうですが、韓国企業の戦略として、「存在する需要に対し、その需要をカバーする特定のターゲットを攻略する」という手法があります。
ランチェスター戦略の一種でもありますが、とにかく狙いを定めるわけですね。その狙いは余裕があれば複数にわたることもあるようですが、自動車で言えばやはりトヨタとホンダ、日産など日本の自動車メーカーを狙っていることは確かですね。
比較的安価で高機能、壊れないという日本車の株を奪おうとしている(まだまだ途上ですが、確実に満足度を上げてきている)ことに加え、日本車には薄いと言われる「運転する楽しさ」「個性」といった部分も重視していることも理解でき、それは著名デザイナーの起用やモータースポーツへの積極的な関与からも見ることが出来ますね。
もちろん、現在は「まだまだ」ですが、外観だけを見ると日本車よりも優れていると思わせるデザインを持つ車もいくつかあり(ヒュンダイ・ジェネシスクーペなど)、かつての「モノマネ」から脱却し、独自の解釈を加えた車作りができるようになってきているのでは、と感じることがあるのですね。
プロモーションにも積極的であり、壁を走るイリュージョンを演出し高い評価を受けたものや、各種自動車メーカーへの挑戦状など、とにかくアグレッシブですね。
もしかすると今後はハリウッド映画にも前向きに投資してくる可能性もあり、とにかく「伸びしろ」があるのが韓国メーカー、といった印象を受けます。
上海などは世界中の車が走っていますが、まだまだ高額な車の部類ではアウディ、メルセデス、BMWが大半を占めているようで、この部分は日本車も同様ですが、ヒュンダイもほとんど攻略出来ていない様子。
一方、地方都市で良く見られるハッチバッでは、ヒュンダイの数が年々増えてきているように思います。
中国において、以前は「ヒュンダイ」といえばソナタなどセダンが多かったように記憶していますが(今でも工場のある北京地区のタクシーはヒュンダイ多し)、現在はコンパクトカーにおいて大きなシェアを占めているようにも感じます。
以前は「安いだけ」と言われた韓国車ですが、そのうちに日本車以上の「味」を身につけ、逆に日本車が「安いだけ」の状態に陥ることが無いよう、日本メーカーも現状を直視し、なんらかの対策を今から行わなければヤバい、という危機感をぼくは抱いてるわけですね。
ちなみに北米では、ヒュンダイは日本のメーカーだと思っている人が過半数近い、というニュースも見たことがありますが、それも戦略のひとつなのかもしれず、とにかく韓国企業の貪欲さ、アグレッシブさには頭が下がり、その反面、一部の姿勢や世界情勢と自社ポジションを把握し対策を行うマーケティング手法は素直に見習っても良い部分があるのでは、と考えたりします。
評価できる部分、評価できない部分など混在してはいますが、日本企業に無いものを持っている(日本企業にあるもので持っていないものも多い)ことも事実で、国際的な競争力という意味では考えさせられる事象であります。
いま現在、というところだけを見るとアップル関連しかり、自動車しかり、とくに日本市場での韓国製品の立場を考えると優位性は発揮されてはいませんが、いつそれ(日本企業と製品の優位性)がひっくり返るかもしれず、また永遠にひっくり返ることも無いかもしれず、なんとも複雑な面持ちであります。
【元GMの副社長で、米国自動車業界のカリスマとして知られるボブ・ラッツ氏。同氏が世界の自動車メーカーの新たな「ビッグ3」を定義した。そこに、日本メーカーの名前はなかった。
これは9月30日、ドイツのメディア、『manager magazine』が伝えたもの。同メディアのインタビューに応じたボブ・ラッツ氏は、「世界の自動車メーカーの新たなビッグ3は、GM、フォルクスワーゲン、ヒュンダイの3社だ」と断言したという。
そこに、トヨタ自動車の名前がなかったことは注目に値する。ラッツ氏は、「多くの専門家がここ数年、GM、トヨタ、ホンダが新たなビッグ3と発言してきた。しかし、いまや日本車の品質神話は崩壊し、魅力は低減。ドライビングダイナミクスという点でも、欧州や米国のトップメーカーに劣る」と切り捨てた。
最近、GMに非常勤の相談役として復帰が決まったラッツ氏。古巣のGMについては、「経営破綻後、エンジニアリング力を高めるとともに、コスト削減による価格競争力も身につけた」と分析。「GM、フォルクスワーゲン、ヒュンダイの3社が、世界で激しい販売競争を繰り広げることになるだろう」と語ったとのこと。】